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清瀧権現に関する解説 


  清瀧権現の正式名称は、沙竭羅(シャカツラ)
 龍王の第三女、善女龍王です。
 法華経には、善女龍王八歳の時に悟りに至ると
 記されています。
 沙竭羅龍王は、大海の底にある龍宮に住み、航海の
 神様として、広く知られています。
 
日本では、次女の乙姫様の方が有名です。
 唐の時代、西安の青龍寺の鎮守として、寺の池の畔に
 祭られていました。
 池の畔を散歩している弘法大師が、池に咲く青蓮花の
 匂いを嗅いでいると、善女龍王が現れ三昧耶戒を、
 授けて欲しいと懇願しました。
 その時、大師は伝法灌頂前だったので、日本へ帰朝後、
 三昧耶戒を授ける事を約束しました。
 唐からの帰路で暴風に遭いましたが、善女龍王の
 加護により、無事に帰朝する事が叶いました。
 そこで、京の高雄、神護寺に祭り、約束通り、三昧耶戒を
 授け、清瀧権現としました。
 密教の守護だけでなく、万民からの祈念があり、
 日本の守護も祈願する事となり、朝廷より津妃命の神名を
 贈られています。
 この出来事は、弘法大師が神泉苑で雨乞いを修法し、
 清瀧権現が現れ雨を降らせた功績によるものです。

 その後、弘法大師の孫弟子である聖宝尊師が、
 笠取山の峰に清瀧権現の出現を見て、神護寺から、
 上醍醐寺へ遷宮させました。
 以来、醍醐寺で雨乞いを行う際は、清瀧権現の 
 加護により、雨を降らせるとの口伝になっています。
 有名なのは、雨僧正と称された仁海僧正ですが、
 醍醐三宝院流の流祖としても、崇められており、
 清瀧権現の秘伝は、現在でも、請雨経法口伝と共に
 西大寺の長老と当院にも相伝されています。
 
 別の流れとしては、京都山科の安祥寺、恵運僧都が、
 唐の青龍寺から、鎮守の善女龍王を勧請して、
 青龍権現としました。
 弘法大師が勧請した清瀧権現と同じ神様です。
 大きな違いは、弘法大師が三昧耶戒を授けた故事を
 有するか否かなのですが、その後、小野方の流派形成に
 大きな影響を与えています。 
 安祥寺の興隆に伴い、法流が伝播して、青龍権現を
 鎮守として祭る寺院も多くあります。

 ご利益としては、航海無事、良縁招来、安産祈願、
 交通安全などがあります。

 参拝方法は、南無清瀧権現と宝号を7遍、唱えた後、
 願い事を祈念します。
 宝号の前に、般若心経1遍を唱えば、尚、丁寧です。
 
 お供え物は、酒や水、米、塩、神棚に供える物と
 同じで、宜しいかと思います。

          図1、清瀧権現秘図
     
         図2、善女龍王
     

         図3、清瀧権現
     


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